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いろんな考え方

「悩みどころと逃げどころ」という本を読んだ。

これは、ブロガーちきりんとプロゲーマー梅原大吾の、学校教育や人生に関する対談本だ。

私の好きなちきりんの本なので一応買ってみたが、ゲーム自体はまあまあ好きだけど、ゲーマーにはあんまり興味ないし、正直全然期待していなかった。

しかし、その予想に反してめちゃくちゃ面白かった。

しかも、ちきりん以上に梅原大吾の話が面白かった。

ちきりんは難関国立大卒のエリート、一方の梅原大吾は高卒。

立場や歩んできた人生の違いからか、二人の意見は終始対立していた。

私はちきりんのブログや他の本も読んでいるため、ちきりん側の意見は前に聞いたことがあるものも多かったし、そのほとんどに私もこれまで賛同していた。

しかし梅原はそれらの意見に真っ向から反論し、またその説明には説得力があった。

例えば、ちきりんは学歴に関して、

「入社試験の受験資格が得られるくらいしかメリットはない」

的なことを言うが、それに対して梅原は

「学歴は重要。アルバイトでさえ学歴差別がある。口調や態度で、相手が自分を見下しているのが分かる。問題が起こった時、真っ先に疑われるのも学歴のない人間。」

と言う。高学歴の人間からは見えない、学歴の価値がたくさんあると言うのだ。

基本的に、本を書くような人間は、大抵が高学歴だ。

だから本を読んでいると、高学歴の人が考える常識をそのまま正しいものとして受け入れてしまう。

頭がいい人みんなが言っているからと言って、それが必ずしも正しいとは限らないことを強く認識させられた。

アメリカでトランプが大統領になったのも、きっとこういったことをよく理解していたからなのだろう。

 

また、ちきりんは結果が全てといい、梅原はプロセスこそ重要という。

プロゲーマーというと、何よりも結果を重要視しているイメージがあったので、驚いた。

梅原の戦う格闘ゲームの世界では、結果だけを求めて、効率のいい勝ち方をしていると、長期的には勝てなくなるという。

格闘ゲームのキャラクターには、「簡単で強いキャラ」も「使いこなすのが難しいキャラ」もいる。

効率的に勝つことを求めて、「簡単で強いキャラ」ばかりを使っていると、「難しいキャラ」を使う人に比べ、思考する量が減ってしまうという。だから、斬新なアイデアが生まれず、早い段階で成長が止まってしまう。

また、強いキャラを使って勝っても、周りからは尊敬されない。ゲームの世界では、未だコンピュータより人間の方がずっと強く、腕を磨くには人間と戦う必要がある。難しいキャラを使い、面白い戦い方をしている人の方が協力者を得やすく、それもまたレベルアップに大きく貢献する。

結局、プロセスを大切にすることで初めてリスペクトされ、それが勝ち続けること、ひいては業界を盛り上げることにも繋がるのだという。

80点を短期間で取るには、結果を何よりも意識するのが最も効率がよく、100点を取るにはプロセスこそが何より大切なのだと思う。

二人は、「学校エリート」はこの短期間で80点を取るのが上手だという。

この点については、またもう少し深く考えたい。

 

とにかく、予想に反してものすごく面白かった。

確実にこれまで読んだ本の中でベスト10には入る。

梅原大吾が書いた本も読んでみよう。

 

悩みどころと逃げどころ (小学館新書 ち 3-1)

悩みどころと逃げどころ (小学館新書 ち 3-1)